10:45-11:30
データサイエンスアワード2017 最終プレゼンテーション
「不動産データセット提供がもたらす産学連携型オープンイノベーション」
株式会社LIFULL
LIFULL Lab 主席研究員
清田 陽司 氏
講演概要
「LIFULL HOME'S」に掲載されている530万件の賃貸物件情報および8300万点の物件画像、510万点の間取り図画像からなる「LIFULL HOME'Sデータセット」を学術研究用途に無償提供することによって、自社リソースのみではなし得ない不動産テックのイノベーションを創出する取り組みの紹介です。日本・米国・カナダにまたがる40以上の研究チームによって利用されており、最近は画像処理分野での利用が活発化し、その成果が実サービス(LIFULL HOME’S)にディープラーニングによる不整合画像検出システムとして実装されているほか、トップレベル国際会議に採択される研究成果も生み出されています。不動産テックのセッションを大学研究者と共同で開催したり、人工知能学会誌での特集を企画したりすることによって、不動産テック研究コミュニティの成長にも寄与しています。
プロフィール
株式会社 LIFULL(株式会社ネクストより社名変更) LIFULL Lab主席研究員。2004年京都大学大学院情報学研究科博士課程修了。2004年から2012年まで東京大学情報基盤センター助手・助教・特任講師として、図書館情報ナビゲーションシステムなどの研究に従事。2007年に東京大学発スタートアップの株式会社リッテルの創業に関わり、図書館情報ナビゲーションシステムの実用化、Hadoopベースの大規模データ処理技術の展開などに取り組んだ。2011年より現職。不動産情報のレコメンデーション、自然言語・画像処理技術などの研究開発とともに、共同研究やデータ提供を通じたオープンイノベーション推進に従事。人工知能学会編集委員、情報処理学会データベースシステム研究会幹事(産学連携・社会連携担当)。博士(情報学)。