委員会便り 第4号 「スキルチェックリスト作成の道のり」
皆さま、こんにちは。
委員会便りも今回で4回目となりました。
今回の委員会便りは、昨年公開した「データサイエンティスト スキルチェックリスト」の作成エピソードを中心にお送りいたします!
■今号の目次
(1)スキルチェックリスト作成の道のり
(2)データサイエンティストお悩み相談
(3)スキル委員メンバー紹介
(4)お知らせ
(1)スキルチェックリスト作成の道のり
昨年より公開している「データサイエンティスト スキルチェックリスト」では、422個もの詳細なスキルチェック項目をリスト形式で掲載しています。
これらのチェック項目は、2015年の春から検討・整理を開始し、同年秋までの半年間で完成させました。
…と、一行で書くと何てことないように見えてしまいますが、実はこの半年間、特に夏から秋にかけての追い込み期間は、苦労の連続でした(ツラかった…)。
議論が炸裂し過ぎて、一時は「サイエンス力」のチェック項目を纏めるくらいが精一杯ではないか、、、という考えも出ていたのですが、最終的には何とか「サイエンス力」「エンジニアリング力」「ビジネス力」の全てを完成させることができました!
そこで今回は、このスキルチェックリストの作成過程のエピソードを、一部ご紹介したいと思います。
1回で完成したカテゴリは皆無。どれも毎週毎週何回もブラッシュアップを繰り返し
チェック項目は、まず各スキル委員が自分の担当カテゴリのチェック項目草案を作成し、それを毎週開催されるスキル委員会の場でブラッシュアップする、という流れで作成しました。
そして、委員会の場で出た指摘項目は各委員が持ち帰って対応し、翌週のスキル委員会でまたディスカッションを繰り返します。
どのカテゴリも一発で決まることはなく、複数回のディスカッションを経て作られました。
特に、「Data visualization」「プログラミング」「ITセキュリティ」などは10回以上ディスカッションを繰り返したでしょうか…。しかしその分、チェック項目の仕上がり度は抜群です!
「プログラミング」の検討過程の様子
チェック項目作成の思想はカテゴリ横断で統一化
チェック項目作成の思想、考え方は、カテゴリ横断で統一されるよう留意しました。
留意したポイントは例えば、
- プロダクト固有のスキルに依らないチェック項目とする
- 「知っている」ではなく「できる」を測る
- 特定のプロジェクトでは重要でも、一般的でないスキルは除く
- 単語は長音符一つの有無まで徹底的にこだわり統一化
(「サーバー」ではなく「サーバ」など。この辺りは議論の余地があるかと思いますが、検索Indexを利用してデータドリブンに決めていきました)
といったものです。
そして各領域のカテゴリが一通り完成したあと、最後はスキル委員精鋭メンバーが「合宿」と称した集中的な会議で最終横串チェックを行い、完成させていきました。
ビジネス力はコンサル的な能力だけで良いのか?
ビジネス力については、当初、コンサル的なものに偏りかけたのですが、
「本当にそうなのかなぁ?我々はデータプロフェッショナルに必要とされるスキルセットを定義しないといけないよね。多分、全部の項目に『データ~』って付けられるくらい、とことん『データ』にこだわらないといけないんじゃないか?」
といった議論を繰り返し、「データサイエンティストとしてのビジネス力」には何が必要なのかをとことん突き詰めてきました。
結果として、適切なチェック項目を策定できたのではないかと考えています。
ビジネス力のカテゴリ検討の様子
現在皆様にご利用いただいているスキルチェックリストは、このような活動の成果として作成されており、我々スキル委員一同、自信を持ってお勧めできるものに仕上がっております。是非、ご自身のスキルレベルの現状把握や、強み弱みの把握などにご活用ください!
また、スキルチェックリストを元にスキルレベルをWebで簡易診断する「スキルチェックテスト(簡易版)」も併せてご利用ください。
使い方などは委員会便り第3号で紹介しています。
ちなみに、スキルチェックリスト作成のエピソードは上記3つ以外にもたくさんあり、全てをご紹介したいのですが、それにはいささか紙面が足りないようです。
また機会があれば続きをご紹介させていただきますね!
(2)データサイエンティストお悩み相談
続いて、当協会にお寄せいただいた、データサイエンスやデータサイエンティストの仕事に関するご相談にスキル委員会のメンバーがお答えする「データサイエンティストお悩み相談」をお送りします。最初のお悩みはこちらです!
具体的にとなると、ドメインによって全然違いますね。例えば、
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