16:55-17:45
「犯罪被害防止のためのデータサイエンス」
科学警察研究所
犯罪予防研究室長
島田 貴仁 氏
講演概要
犯罪は,自然災害や事故と同様に不確実性を伴うため,その対策は,大事件が発生してからの後追いになりがちでした。これに対し,平時から被害データを蓄積・分析して,被害集中の原因を取り除いて犯罪の未然防止を図る「問題解決型」犯罪対策が近年注目されています。本発表では,子ども・女性に対する犯罪や特殊詐欺などでの適用例を紹介し,ビッグデータ・オープンデータ時代の犯罪予防の可能性について考察します。
プロフィール
1996年大阪大学大学院人間科学研究科博士前期課程(行動学)修了。GIS(地理情報システム)による犯罪分析や説得的コミュニケーションによる犯罪予防行動の促進に関する研究に従事,2011年より現職。警視庁犯罪抑止対策本部 「子ども・女性の安全対策に関する有識者研究会」・東京都青少年・治安対策本部 「情報の発信・共有に関する検討会」各座長。日本行動計量学会・日本心理学会等会員。