2025.07.29
Data of Data Scientist シリーズ vol.70『25%-大学生がデータサイエンティストに就職してみたいと思う理由「能力・専門を活かせる」』
データサイエンティスト協会では、2024年、大学生向けにデータサイエンティストに関するアンケート調査を実施いたしました。今回はデータサイエンティストに就職してみたいと思う理由(就職理由)について考察します。
大学生向け「データサイエンティスト」に関する調査結果:https://www.datascientist.or.jp/news/n-pressrelease/post-3976/
大学生向けのアンケートは2020年から毎年実施しており、今回で5回目となります。
データサイエンティストへの就職理由としては2024年に比べて「能力・専門を活かせる」が25%、「働きがいがある」が21%と前年よりも伸びを見せています。この背景としては様々な大学においてデータサイエンス学部や機械学習、数理統計学に関連する講義も年々増えており、自分の学んだことを活かせるという点でも、データサイエンティストを目指す学生も増えていっているのではないでしょうか。
一方で「将来性がある」が21%と前年よりも大きく下がっています。生成AIがすべての業務を代替するというイメージを持たれているのかもしれません。しかし実際には、生成AIの登場によってデータサイエンティストの仕事の幅が広がってきているのも事実です。次回の調査では将来性に関しても、増加していることを期待します。
職種別でも就職理由を見てみようと思います。
データサイエンティストとコンサルタントで比較してみます。データサイエンティストはコンサルタントに比べて「能力・専門を活かせる」「おもしろそう」が高いですが、コンサルタントは「働きがいがある」という理由が高く出ています。
データサイエンティストはコードを書いたり、技術的な側面が強い職業というイメージがあり能力・専門を活かせるという解答がコンサルタントよりも多くなっているのかもしれません。一方でコンサルタントは企業横断で課題解決を行うということもあり働きがいがあるという解答が多くなっているのかもしれません。
本記事では大学生のデータサイエンティストへの就職理由について考察しました。
大学からデータサイエンスに関する学問を学んできた学生にとっては、自分の専門性を活かせて興味のあるデータサイエンティストへの就職は魅力的なものに映っているのかもしれません。さらに、昨今提唱されているジョブ型雇用の流れが、自分の専門性を重視する志望動機を後押ししているのではないでしょうか。一方で「働きがい」を理由に挙げる割合は前年よりも低くなっています。専門性を活かす機会が増えているとはいえ、実際の業務やキャリアパスなどのイメージが、あまり湧いてこないということもあるのかもしれません。
今後も引き続きこれらの動向について調査していきたいと思います。
データサイエンティスト協会 調査・研究委員会
株式会社キーウォーカー 昼田康志氏
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