2025/08/05
事例でわかるMLOps
著者名:杉山 阿聖/太田 満久/久井 裕貴
出版社名:講談社
株式会社分析屋
池田 貴弘さん推薦!
機械学習モデルをビジネスに適用するために必要な開発、分析、運用を効率化するための手法である「MLOps」を学べる技術本。本書ではMLOpsの背景・全体像を理解し、かつ実践事例とその処方箋まで学ぶことができる内容となっています。MLOpsとはどういう手法なのかを理解したい、現在の職場で機械学習モデルをビジネスに取り入れたいが開発・分析・運用に苦戦しているという方にぜひおすすめしたい一冊です!
★★★ ↓ DS協会 企画委員による解説文 ↓ ★★★

博士
MLOpsとはMLシステム開発とML運用の統合を目的とするMLエンジニアリングの文化と手法のことで、DevOpsと名前が似ているのは、実はMLOpsがDevOpsから発展した考え方だからなんじゃよ。

たかひろ
DevOpsから発展した手法だったんですね〜。簡単にいうとDevOpsの機械学習版というイメージなんですかね?

博士
そうじゃな!本書ではまずMLOpsの全体像と構成要素、典型的なプラクティスを紹介し、そのプラクティスについて実際の企業の事例を交えて分かりやすく説明されておる。機械学習を活用するために考慮や対応が必要な内容の全体像を学ぶことができるのじゃ。

たかひろ
企業の事例も学べるのはありがたいですね!ちなみに少しMLOpsの全体像について教えていただけませんか?

博士
もちろんじゃ!MLOpsはフェーズ×カテゴリの2軸で全体像を考える必要がある。フェーズとしては「机上での実験」→「実証実験」→「一つのチームでプロダクトとして利用」→「全社的に利用」の流れで進め、カテゴリは「技術」、「プロセス」、「文化」の3種類に分類される。それぞれのフェーズにおいて必要なカテゴリごとのプラクティスがあるのじゃ。

たかひろ
なるほど、MLOpsの全体像が掴めてきました。カテゴリの「技術」と「プロセス」はイメージできるのですが、「文化」とはMLOpsではどういう意味を持つんですか?

博士
MLOpsでのカテゴリの「文化」は、「企業がもともと持っている文化」と「機械学習を活用していく上で根付かせる文化」の2種類があるのじゃ。機械学習を組織に浸透させ、活用していくためには、システムの構築だけではなく企業文化という側面へのアプローチも考えなければならんからの。本書では「機械学習を活用していく上で根付かせる文化」のプラクティスを学ぶことができるが、「企業がもともと持っている文化」によって浸透のさせやすさや目指す水準も異なるため、自社の状況に合わせてアレンジしながら文化を根付かせる必要があるのじゃよ。

たかひろ
企業で機械学習システムを開発・運用するには技術・プロセスだけではなく、文化という側面も重要な要素ということなんですね。早速この書籍でMLOpsを理解して、現場での実務に活かしていきたいと思います!
解説文執筆:
データサイエンティスト協会 企画委員会
株式会社分析屋 池田貴弘
- DSお役立ちリンクのカテゴリ
-
-
推薦書籍
-
- DSお役立ちリンクのアーカイブ
-
-
2025年
-
2024年
-
2023年
-
- 記事アクセスランキング
たかひろ
博士、「MLOps」という言葉は聞いたことがあるのですが、簡単に言うとどういうものなのでしょうか?ソフトウェア開発手法の「DevOps」とも名前が似てますが...