2023.10.10

Data of Data Scientist シリーズ vol.46『4.2%-生成AIのツール・アプリの業務での利用率』

データサイエンティスト協会では、一般ビジネスパーソン向けのアンケートを毎年実施しています。毎年実施されている調査ですが、今回大きなアップデートがありました。それが、「アメリカにおける調査の追加」です!
日本だけではなく、アメリカで働いている1,000人のビジネスパーソンに対し調査を行うことで、日本と世界のデータサイエンティストを取り巻く環境について比較することができるようになりました。
※2023/9/12リリース「日米の一般ビジネスパーソンに対して、データサイエンティストの認知・理解を調査」https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000024.000007312.html

 

その中でも今回は、今年から質問として追加された「生成AIの業務での活用状況」に絞って結果をご報告します。

 

現在、ChatGPTなどの大規模言語モデルや、画像生成のような生成AIが広く注目されています。筆者も業務での資料作成や日常の疑問に対する回答として、ChatGPTを利用する場面が増えてきました。(この記事のアウトラインや校正もChatGPTに生成してもらっています。)
便利である一方、ルール整備の必要性など様々な問題も抱えている生成AIの業務利用にどのように取り組んでいるのか、日米でどのような差異があるのか調査結果をまとめました。

 

2023年の一般ビジネスパーソン向けアンケートにおいて、「「生成AI」のツール・アプリ・ソフトなどをご自身の業務で使っていますか。」という質問に対する回答結果が以下になります。

生成AI導入

業務で利用している割合としては日本4.2%に対し、アメリカ15.4%と、利用割合には3倍以上の開きがあります。また、検討していない、という割合もアメリカに比べ日本が非常に高いことが今回の調査で分かりました。
日米で生成AIを知らない、という割合がそこまで変わらないことも考えると、日本はアメリカに比べ、生成AIというツールは知っているものの、業務利用は進められていないと言えそうです。

 

また、「どのような分野の「生成AI」が業務に導入できると思いますか。」という質問に対する回答は以下のようなものでした。

生成AIの利用内容

広く知られている大規模言語モデルを使う業務については日米間で認識の差はあまりないと言えそうですが、画像や音楽生成など、クリエイティブの分野での活用を検討している割合は、日本よりアメリカの方が多いという結果になりました。
日本とアメリカの生成AI利用率の違いには、ChatGPTは日本語よりも英語の方が回答の精度が高いと言われているように言語の壁もありそうですが、そのほかにも法的、文化的に様々な要因が絡み合っていそうです。

 

筆者も最近、生成AIについての国際ルール作成を日本が主導していく、との記事を見ましたが、ルール整備が進むことにより生成AIの業務利用率が向上すると、みなさまの業務もより円滑に進むようになるかもしれません。

 

本記事では、日米の一般ビジネスパーソン向けの調査から、日本とアメリカの生成AI利用率の違いに着目して報告を行いました。
この記事をきっかけに、みなさまの会社でも生成AI活用を検討してみては如何でしょうか?

 

データサイエンティスト協会 調査・研究委員会
株式会社キーウォーカー 鳥越希

カテゴリ
アーカイブ
記事アクセスランキング
タグ