2023.10.17

Data of Data Scientist シリーズ vol.47『13.1%-職場におけるAI導入率』

データサイエンティスト協会では、一般ビジネスパーソン向けのアンケートを毎年実施しています。今年から、日本(2,000人)だけでなくアメリカで働いている1,000人のビジネスパーソンに対しても調査を行うことで、日米の比較をおこないました。その中でも今回は、「AI導入率」と「データサイエンティストのいる割合」について絞って結果をご報告します。
※2023/9/12リリース「日米の一般ビジネスパーソンに対して、データサイエンティストの認知・理解を調査」https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000024.000007312.html

 

2023年の一般ビジネスパーソン向けアンケートで、「職場におけるAI導入率」(職場でAIが導入されているか。また業務でそのAIを活用(利用)したことがあるか)を調査した結果、AI導入率は日本13.3%に対して、アメリカ30.2%と2倍以上の開きがありました。また、導入済みで活用ありの割合に関しては、それぞれ6.2%と17.8%で3倍近い開きがありました。vol.46での「生成AIの利用率」と同様に、日本でのAI利用率はまだまだ低いと言えるでしょう。

AI導入率

また、同じアンケートで、「会社内におけるデータサイエンティストの存在」(勤務している会社にデータサイエンティストという職種の人がいるか)を調査した結果、いると回答した人の割合は日本8.1%に対して、アメリカ32.4%と約4倍の開きがありました(ただし、わからないと回答している人が日本では多く、認知されていないケースもあると思われます)。日本では、昨年度の調査時の7.3%と比較すると微増はしているものの、まだまだデータサイエンティストの存在は少ないと言えるでしょう。

会社内におけるデータサイエンティストの存在

さらに、同じ質問「会社内におけるデータサイエンティストの存在」について、業務別に見てみると、日本はIT・通信やコンサル・リサーチが多いのに対して、アメリカでは製造業や金融業や他の業界でも比較的多く存在し、様々な業界でデータサイエンティストが浸透しているようです。各業種や会社ごとにデータサイエンティストが分散すると、現状では部署にデータサイエンティストの仲間がいなく、スキルアップするのに課題をもっているケースも多いと思いますが、ある程度増えてくると、各社ごとのデータサイエンティストも増えてくるのかもしれないですね。

会社内におけるデータサイエンティストの存在 業務別

AIを導入したり、利用するためにも、データサイエンティストが必要な場合は多く、AIを普及させ業務に役立てていくためには、日本でも、もっとデータサイエンティストが必要とされていると思われます。生成AIのブームでAIの認知度はさらに上がったと思われますが、いろいろな業界でAIが使われるようになり、そしてデータサイエンティストの活躍の場も増えてくるといいですね。

 

データサイエンティスト協会 調査・研究委員会
日本電気株式会社 濱中雅彦

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