2023.11.27

Data of Data Scientist シリーズ vol.50『4.5倍-スキルアップのためにeラーニングに取り組む割合(2015年→2022年)』

データサイエンティスト協会では、一般(個人)会員向けのアンケートを毎年実施しています。今回は一般(個人)会員のデータサイエンティストのスキルアップをいくつかの視点から考察したいと思います。

2022年度の一般(個人)会員向けアンケートにおいて、「スキルアップのために現在取り組んでいることを教えてください。」という設問に対する回答結果は、以下の通りでした。

 

全体的には、「専門的な書籍を購入しての業務外での学習(67%)」「インターネット・雑誌等での情報収集(66%)」「eラーニング(49%)」などが高い傾向にあります。

 

特にこのうち「eラーニング」については、2015年の11%から、2022年は49%と大きく伸長しており、その伸び率は4.5倍にもなります。

スキルアップのために行なっていること

この設問について、2022年の回答を性年代別に集計してコレスポンデンス分析をしてみます。コレスポンデンス分析とは、そのアンケート結果を主要な2つの軸で示すものです。

 

29歳以下から60歳以上まで、反時計回りに推移しているような形状になっています。コレスポンデンス分析においては、距離の近いものほど関連の近いものとされます。

 

29歳以下に特徴的な取り組みとしては、外部の勉強会への参加や、分析コンペ・ハッカソンへの挑戦があり、30代、40代、50代では、資格取得、有志の勉強会への出席、eラーニングなどが特徴的な取り組みとなり、60歳以上は内部の勉強会、カンファレンスセミナー出席などが当てはまりそうです。

 

また、中央付近にあるインターネット・雑誌での情報収集や、専門書籍による学習などは、どの年代でも満遍なく選ばれているようです。

コレスポンス分析

もう1つ、データサイエンティストのタイプ別のコレスポンデンス分析をしてみたいと思います。同様の設問について「ビジネス力タイプ」「サイエンス力タイプ」「エンジニアリング力タイプ」のそれぞれの回答率を求めて、コレスポンデンス分析を行っています。

 

サイエンス力タイプの特徴的な取り組みとして、資格の取得、分析コンペ・ハッカソンへの挑戦があり、エンジニアリング力タイプの特徴的な取り組みとして、外部の研修・勉強会への参加、ビジネス力タイプの特徴的な取り組みとしてeラーニングがありそうです。

 

専門的な書籍での学習は、サイエンス力とエンジニアリング力の両タイプの特徴と言え、中央付近にある、インターネットでの情報収集、セミナー出席、内部の勉強会、有志の勉強会などはすべてのタイプで共通していそうです。

コレスポンデンス分析

同じアンケートデータであっても、切り口を変えると色々な考察ができそうです。通常のクロス集計も有効ですが、今回のように変わった切り口での分析においても、意外としっかりとした傾向が取れたのは興味深い結果でした。

 

例えば、データサイエンティストのスキルアップを促進する施策を考える際、このような年代別やDSタイプ別の分析結果を意識に入れておくと、よりデータサイエンティストのリアルな実態をイメージしながら、効果的な議論ができるようになるかもしれません。

 

 

データサイエンティスト協会 調査・研究委員会
株式会社野村総合研究所 田村初

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