2025.12.15
Data of Data Scientist シリーズ vol.76『32%-「生成AI/AIの利活用」が最も重要度の上がった領域と回答したデータサイエンティストの割合』
データサイエンティスト協会では、一般(個人)会員向けのショートリサーチを定期的に実施しています。今回は、生成AIが登場し普及してきた直近3年における、データサイエンティストの業務内容の変化について、調査した結果を紐解きます。
データサイエンティストの役割は多岐に渡りますが、その業務内容は社会の変化や技術の進歩にどのような影響を受けているのでしょうか。今回ショートリサーチとして、一般(個人)会員の方に、「直近3年間で、ご自身のデータサイエンティストとしての業務における重要度が“最も上がった”と感じる業務領域を教えてください」「逆に、直近3年間で重要度が“最も下がった”と感じる業務領域を教えてください」という質問をしました。
(実施日程:2025年7月1日~14日、回答数:161件)
まずは、重要度が最も上がったと感じる業務領域です。やはり、「生成AI/AI利活用」が32%と高く、データサイエンティストも生成AIの台頭により業務内容が変化したと感じる方が多いようです。また、「課題定義・アプローチ設計」の重要度が上がったという方は、生成AIよりも少し多く、33%となりました。
一方で、最も重要度が下がったと感じる業務領域は「モデリング/アルゴリズム開発」となりました。
この変化の背景として、やはり「生成AIなどの新技術の登場」が大きな要因となっています。生成AIの開発・導入そのものがデータサイエンティストの新たな役割となるケースや、生成AIを活用した分析・モデリングの自動化などが図られている背景が影響していると考えられます。
データサイエンティストの役割は、この数年でますます広範になってきました。ビジネス課題を定義し解決に導くコンサルタント的なスキルや、最新のAI技術を取り入れて活用するスキルがより重要視されるようになり、従来重視されていたモデリング中心の役割は相対的に影を潜め始めたと言えるでしょう。また、課題を正しく捉えて解決をめざすプロジェクトリーダーや、組織内の調整役として動くケースも増え、データサイエンティスト像が一段と多様化しています。
データサイエンスを取り巻く環境は急激に変化しています。今後もその変化は続くことが予想され、新たなロールモデルの登場や育成環境・待遇の整備が求められます。データサイエンティスト自身も学習を続けながら、この変化を前向きに捉えてキャリアアップに繋げていくことが重要です。
皆様も、データから社会に価値を生み出すデータサイエンティストとして、新たな潮流への対応も見据えたスキルの棚卸や学習をしてみてください。
データサイエンティスト協会 調査・研究委員会
株式会社日立アカデミー 澤晃平氏
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