2026.01.26

課題解決型人材コンテスト2024 参加者インタビュー vol.2

Team Aのみなさんに聞く、“ビジネス課題”に向き合う実践の現場から

課題解決型人材コンテストは、企業が抱える実際の業務課題と実データを提供いただき、約4ヶ月間にわたり参加者がチームで分析・提言を行う実践型の取り組みです。参加者はメンターの助言を受けながら、ビジネス課題の特定からデータ分析、アクション提案までを一気通貫で行い、「データを活用して事業を前進させる力」を磨きます。

2024年は株式会社パルコ様からご提供いただいた購買・来店データをもとに、来店促進や顧客体験価値の向上に向けた分析・提案に挑戦しました。今回はTeam Aのみなさんに、課題設定から提言に至るプロセスを通じて得た気づきや学びを伺いました。

 

2024年の概要はこちら→https://techplay.jp/event/942873

メンバー:ヤマト運輸株式会社 小山稔輝さん/株式会社KADOKAWA 鈴木凱さん/NTT西日本株式会社/出渕 弘さん/パナソニックインダストリー株式会社 德山真裕さん/株式会社ふくおかフィナンシャルグループ 中田圭介さん(メンター)/株式会社IHI 山口航汰さん

 

インタビューアー:DS協会 広報担当 真田

このコンテストに参加して良かった点、人に勧めたいと感じた点について教えてください。

 

山口さん:
単に予測精度を競うコンペではなく、実際の企業データを使い、課題設定から施策提案まで一貫した体験ができた点が非常に貴重でした。
異業種のビジネス理解は難しかったものの、「精度」よりも「納得感」や「実現性」が重視されるという、実務に近い意思決定プロセスを学ぶことができました。

 

鈴木さん:
普段は定義済みの課題から分析に入ることが多い中、自分たちでビジネス要件を定義するプロセスに触れられたことが大きな学びでした。
ビジネス側が求める“最大化したい成果”と、機械学習が“最適化しようとする指標”とのギャップをどのように橋渡しするか。この視点を学べるのは非常に有意義だと感じました。

 

徳山さん:
企業の実課題について、抽象度の高い状態から課題特定・施策検討までを行うプロセスを短期間で体験できました。
データをどのようにタスクに落とし込み、どのような施策につなげられるかを考える上流工程は、実務でもなかなか経験しづらい部分であり、大きな学びでした。

 

小山さん:
分析コンペとは異なり、施策ありきで分析を設計する点が印象的でした。
「どの施策につなげるために、何を予測する必要があるのか」を考える視点を得られたことで、分析を“手段”として捉える姿勢が身についたと思います。

 

出渕さん:
異なる業界・スキルのメンバーが集まり、それぞれの視点から課題に取り組めたのが大きな魅力でした。
データ活用の方法に唯一の正解はなく、知見を持ち寄って最適解を探るプロセス自体が非常に刺激的で、学びが多かったです。

このコンテストで大変だったこと、苦労したことは何ですか?

 

山口さん:
顧客購買データに触れる機会がほとんどなかったため、ビジネス理解とデータ理解の両面で苦労しました。
またリモート中心の活動で、チームとしての意見集約や資料作成に時間がかかった点も印象に残っています。

 

鈴木さん:
ステークホルダーの意図を正しく捉え、抽象度の高い要件をどのように定義するかが難しかったです。
ターゲット設定に関する議論も多く、「なぜその層なのか」を論理的に説明し、合意形成するまでに時間を要しました。

 

徳山さん:
限られたデータの中で、どのように機械学習タスクへ落とし込み、現実的な施策として実装可能にするかが難点でした。
マーケティングデータの扱いにも慣れておらず、分析手法のキャッチアップにも苦労しました。

 

小山さん:
施策を念頭に置いた分析設計が必要だったため、「どの施策につながる分析か」を常に意識する必要がありました。
施策効果の試算も難しく、どの数字を論拠として示せば説得性が高まるのか悩む場面が多かったです。

 

出渕さん:
異なるバックグラウンドのメンバーと議論する中で、視点の違いをどのように統合するかが難しさでもあり、面白さでもありました。
チームで合意形成を進めながら最適な分析方針を選ぶプロセスそのものが、非常に鍛えられたポイントです。

このコンテストで学んだこと、今後の業務に活かせる点はどこですか?

 

山口さん:

施策の実現可能性や納得感を重視した分析設計の重要性を学びました。

今回の経験を参考に、“データで課題を見つけて提案する力”を育てる育成施策にも活かしていきたいです。

 

鈴木さん:

ビジネス目標と分析目標のすり合わせを行う力が重要だと再確認しました。

精度向上よりもビジネスインパクトを最大化するための指標設定が必要であるという学びは、今後の業務にも直結します。

 

徳山さん:

課題設定の質が後工程を左右することを強く実感しました。

普段の業務でも、データ活用プロジェクトの企画段階で“何を解くべき課題とするか”をより重視して取り組みたいと思います。

 

小山さん:

データがどの施策に活かされるのかを理解したうえで基盤を設計するなど、エンジニアとしての視点に大きな変化がありました。

実務の改善にも活かせる学びだったと感じています。

 

出渕さん:

多様なメンバーと協働する中で、技術だけではなく“ヒューマンスキル”の重要性を再認識しました。

議論を深め、相手の視点を尊重する姿勢が、良いアウトプットにつながると実感しました。

まとめ

 

Team Aの皆さんの言葉からは、課題定義力・共創力・施策設計力 といった、データ活用の実務で求められる本質的な力が醸成されたことが伝わってきました。

実データを扱い、企業と対話しながら課題に取り組む本コンテストだからこそ得られる学びが、各社の業務にも確実に還元されていくはずです。

データサイエンティスト協会では、今後もこうした実践的な学びの場を提供し、データサイエンス人材の育成と産業界全体の発展に寄与してまいります。

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