2026.07.23
Data of Data Scientist シリーズ vol.81『74%-日本のデータサイエンティストが生成AIを業務で利用している割合(2026年2月調査)』
データサイエンティスト協会では、一般(個人)会員を対象に毎年アンケート調査を実施しています。
本稿では、2026年最新調査結果の中から、生成AIの普及状況と、それがデータサイエンティストの仕事にどのような変化をもたらしているのかに焦点をあててご紹介します。
近年、生成AIは急速に業務領域へ浸透しています。今回の調査において、データサイエンティスト協会 一般(個人)会員の74%がすでに業務で生成AIを利用していることが明らかになりました。これは2023年の31%から大きく増加しており、わずか数年の間に利用が一気に広がったことがわかります。
さらに、「トライアル中(14%)」「検討中(7%)」を含めると、ほぼすべての層が生成AIの活用を視野に入れており、業務における前提条件として浸透しつつある状況といえるでしょう。

実際の活用内容を見ると、「ドキュメント要約(75%)」が最も多く、次いで「プログラム作成(62%)」、「議事録作成(57%)」、「原稿作成(51%)」、「プログラムのチェック・デバッグ(49%)」と続きます。日常業務から専門的な開発業務まで幅広い領域で活用が進んでいることが窺えます。
そして注目されるのは、プログラミング関連業務での活用の高さです。
生成AIは単なる業務補助ツールにとどまらず、データサイエンティストの本来の業務である分析・開発プロセスそのものに組み込まれ始めています。

さらに今回の調査では新たに、「生成AIの業務プロセスへの導入・運用に関わっているか」を聴取しました。その結果、生成AIを単に「使う」だけでなく、業務プロセスへ組み込む側として関与している人が約4割にのぼることも明らかになりました。
これは、データサイエンティストの役割が従来の「分析を行う専門家」から、生成AIを業務に組み込む設計者、さらに活用を推進するリーダーへと拡張していることを示しています。

これらの調査結果から、生成AIの普及は単なるツールの導入にとどまらず、データサイエンティストの仕事のあり方そのものを変えつつあると考えられます。
これまでデータサイエンティストは、データの収集・加工・分析・モデル構築といった工程の中心的な担い手でした。しかし生成AIの登場により、一部の作業は自動化・高度化され、「どのように使うか」「どの業務に組み込むか」といった視点の重みが増しています。
今後は、AIを前提に業務を設計する力、分析結果を価値に転換する構想力、組織内での活用推進力といった能力が、これまで以上に求められるようになると考えられます。
このように、生成AIの急速な普及は、単にデータサイエンティストの作業を効率化するだけでなく、役割そのものを、大きく変え始めています。いま求められているのは、「データを分析する人」ではなく、「価値を設計する人」。
その役割へのシフトが、着実に進んでいると言えます。
データサイエンティスト協会 調査・研究委員会
株式会社オリコム 友田彩子氏
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