2026.09.24
Data of Data Scientist シリーズ vol.84『24%-大学生のデータサイエンティストへの就職意向』
データサイエンティスト協会では、2025年に学生向けにデータサイエンティストに関するアンケート調査を実施いたしました。今回は、学生の就職意向について考察します。
データサイエンティストへの就職意向に対する調査結果では、「就職してみたい」「どちらかといえば就職してみたい」の合計が24%であり、2023年以降は横ばいの傾向となっています。
2024年から2025年の減少理由としては、理系の学生における減少傾向(31%⇒26%)、修士・博士課程の学生における減少傾向(30%⇒25%)が挙げられます。
これまで高かった理系、修士・博士課程の学生の就職意向が減少している中で、就職したいと考える学生の意識にはどのような変化や背景があったかを見ていきたいと思います。
就職してみたい理由に関する設問では、「能力・専門を活かせそう」が年々増加傾向にあります。
文部科学省が認定する「数理・データサイエンス・AI教育プログラム認定制度」が2021年から開始されました。講義でデータサイエンスやAIに触れる学生の裾野が広まり、講義等で得られたスキルをデータサイエンティストとして活かしてみたいと考える学生の増加につながってきていることが推測されます。
また、2025年では「先輩が活躍しているから」が18%、「先生や親など周りの人に勧められたから」が17%と前年から大幅に拡大しており、周囲の人物からの影響も就職意向の大きな後押しとなっているようです。
続いて、データサイエンティストの業務と就職意向の関係性について見ていきたいと思います。上図は、認知している業務内容ごとに「就職してみたい」「どちらかといえば就職してみたい」と回答した学生の割合を示したものです。就職意向ありが高い業務をみてみると、「機械学習モデルやAIモデルの構築・評価する (56%)」「ChatGPTなどの生成AIツールを活用・導入・運用するかを計画(55%)」「分析結果に基づき、具体的な改善案や次のアクションを提案(52%)」「施策の効果や因果の測定や検証を行い、施策の改善を行う(52%)」などが上位に挙がります。
このことから、データ処理にまつわるプログラミング言語やAIモデルの構築といった専門性を活用した業務だけではなく、得られた分析結果を基にした改善策の提案業務といった、データサイエンティストの幅広い業務内容を理解することが就職意向を高めているといえます。
本記事では、学生のデータサイエンティストへの就職意向について考察しました。
データサイエンティスト協会の一般(個人)会員向けの調査( https://www.datascientist.or.jp/news/n-pressrelease/post-5335/ )によると、データ分析・活用業務に従事する経緯は「社内の部署異動・他職種からの転職」が62%、「新卒での配属」が10%であり、キャリアの途中からデータサイエンティスト職に就く人が多いようです。
これまでデータサイエンティストは、企業内ではキャリアパスの一つとして認知されていても、学生にとってはあまり身近に感じられない、具体的な業務がイメージしづらい職業であったのではないかと思われます。
今回触れた調査結果では、先輩の活躍や先生の勧めなど、身近な存在による就職意向への影響がみられました。
たとえば企業の採用活動ではセミナーやHPでの先輩社員紹介、インターンシップなどを行っているかと思いますが、実際に業務に携わっているデータサイエンティストと交流する機会が増えることで、より具体的な業務の理解や社会貢献へのつながりをイメージアップすることにつながると思います。
職業選択の一つとしてデータサイエンティストへの興味・関心をもつ学生が増え、次世代を担うデータサイエンティストが生まれていくことを期待しています。
データサイエンティスト協会 調査・研究委員会
株式会社野村総合研究所 二階堂裕美子氏
2025年版 学生向けアンケート<データサイエンティストについて>
データサイエンティストの就労意識~2015 → 2026 一般(個人)会員アンケートより
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