2023/12/20

入門・演習 数理統計

著者名:野田 一雄、宮岡 悦良

出版社名:共立出版

株式会社分析屋
竹内 慎平さん推薦!

竹内氏 推薦文:確率の基礎から、分布や検定など統計の基本を学ぶことができる本。
初学者向けの他の書籍では触れられていないような項目まで扱っているため、特に理論に関して深く学習することができる。理論の証明の問題や、解答が結果のみ(または一部省略)と演習問題の難易度は高めだが、統計に関する基礎知識は十分に身につくため、専門書としてお勧めできる。

★★★ ↓ DS協会 企画委員による解説文 ↓ ★★★

まよ

統計学を学ぶとどんなことに役に立つんですか?

博士

博士

数多くあるデータや複雑なデータを分析することで、そのデータの特徴をわかりやすく説明ができるんじゃ。その結果、新薬の開発や品質管理などの人の命に係わる仕事に役立つこともあるんじゃな。近年、スポーツ界でも選手の育成に統計学が役立っていて、アメリカでは野球に応用され、弱小チームを強豪チームへと成長させた実話もあるんじゃよ。

まよ

具体的に、この書籍はどのような構成になっていますか?

博士

博士

各テーマについての用語の説明がされた後に、定理の証明が書かれておる。数学的な証明も含めてしっかり理解したい人に向いておるな。他にも、初学者がつまずきやすい箇所を、NOTEという項目でまとめられており、それらを参考にするとより理解を深めることができるようになっておるのじゃ。東京理科大学の教授によって執筆されているから、東京理科大学ではこの書籍で統計学を学ぶ学部もあるようじゃ。

まよ

この書籍に掲載されている問題はどのようなレベル感のものですか?

博士

博士

はじめて学ぶ人のための入門書及び演習書とあるが、大学の教養課程で、微積分や確率を除く数学的な知識がないと難しいかもしれんのう。問題の回答は、解説がついていないものがほとんどだから、周りに相談できる人がいるとよいのう。確率分布のことを遡り理解したい人にはかなり手ごたえがある本になっておる。統計検定(2級以上)受験予定の人にもオススメじゃな。

まよ

他の書籍で触れられていない項目はどんなものがあるんですか?

博士

博士

標本分布・推定・統計の項目で、他の易しい統計学の書籍ではあまり扱われていない事項まで解説されておる。他にも確率収束/法則収束/連続定理/指数型分布族などの応用的な内容も記載されておるのう。ただベイズ定理の説明があっても、ベイズ統計はなかったり、統計モデルの記述は他の書籍に頼ったほうがよいのう。

まよ

この書籍で学んだ後、ステップアップするにはどんな書籍がいいですか?

博士

博士

ベイズ統計学や線形モデル(回帰モデル)などは触れていないので、他の書籍でそれらを学ぶとよいのう。この書籍の姉妹本である「数理統計学の基礎」を併用することで、疑問を解決できる箇所も多いから参考にするのじゃ。

まよ

博士、参考になりました。姉妹本の「数理統計学の基礎」も併せて読んでみます。

解説文執筆:

データサイエンティスト協会 企画委員会

株式会社分析屋 徳永真由/株式会社GRI 上野勉